発達障害グレーゾーンの子供にペットが与える影響を考える~猫~

発達障害育児関連

動物と触れ合うアニマルセラピーは、メンタル面に非常に効果があると言われています。

では、発達障害グレーゾーンの子供がいる家に、ペットがやってきたらどうなるのでしょうか。我が家には、現在ペットの猫が2匹います。その猫たちがもたらしてくれた効果などを含めて、発達障害グレーゾーンの子供にペットはどのような効果があるのかを考えてみます。

ペットを飼うことになったきっかけ

息子が生まれて、本当はもう1人子供が欲しかったのですが、もう1人授かることはできませんでした。発達障害グレーゾーンでコミュニケーションスキルが低かった息子ですが、1人っ子なので、どうしても大人と過ごす時間が多くなります。

大人は息子の都合に合わせてしまうため我慢をする機会も少なく、息子が話さずとも理解してもらえてしまう環境でした。今思うと、発達障害グレーゾーンと言われた息子との接し方がわからず、周りの大人が意識しすぎていたように思います。このままでは息子のコミュニケーション能力は発達しないし、情緒教育も難しいと漠然と感じました。

兄弟姉妹は望めないし、情緒教育のために夫と考えたのが【ペットを飼う】ことでした。

触れ合えるペットならばどんな動物でもよかったのですが、息子が猫が大好きだったこと、2歳くらいのときに知り合いの犬に服を噛まれて引っ張りまわされたことがトラウマになって、犬を怖がっていたこと、夫も私も子供の頃に猫を飼っていて猫の扱いに慣れていたことなどが決め手となり、猫を飼うことになりました。

我が家に猫がやってきた!

私たちがペットを飼うことで、息子に知ってほしかったことは、優しさでした。ペットや人に優しくするということは、相手の気持ちを汲み取らなくてはなりません。人の気持ちを察することができない発達障害・グレーゾーンの子供には非常に難しいことなのですが、なんとか学んでほしいと思っていました。

猫を飼うなら、ペットショップよりも、保護猫の方が優しくするということが理解しやすいかと思い、保護猫施設に何度か足を運び、猫2匹を譲渡してもらいました。ペットショップで買った猫には優しくしないという意味ではなく、発達障害の特性として相手の気持ちを察することができないということがあり、その特性をもつ息子に説明しやすいという意味です。

1匹は親猫が何かにびっくりして逃げてしまって、何日も戻らなかったため弱ってしまい保護された子猫、もう1匹は人間にいじめられてケガをしていたところを保護された子猫でした。その状況を理解するまで息子に何度も話し、「かわいそうだったから、これからは安心して暮らせるようにしてあげる」、と息子が考えられるようになってから猫との暮らしをスタートさせました。

猫を飼うことによって優しい気持ちをもてるようになった

猫は、犬のように従順でもなく、甘えたいときだけ甘えてくる気分屋です。飼い主がかまいたくても、猫が邪魔だと思えば、かまわせてくれません。

猫は、せっかくいっしょに遊んでいても、遊んでいる途中に突然飽きて寝る、触りたいときに触らせてくれず逃げる、逆にテレビを観たりゲームをしたりしたいのに、そういうときに限ってゴロゴロのどを鳴らして甘えてくる・・・

今まで自分のペースで物事を進められることが多かった息子ですが、相手が落ち着きがなく常にマイペースの子猫たちとなると、そうもいかなくなります。最初はそれでも追いかけまわしたりしていましたが、段々と猫のペースに合わせるようになってきました。

そこから、自分より小さい子供に対する態度も変わってきたように思います。友達の弟妹から、優しいお兄ちゃんと言われるようになったのも、その頃からです。

息子の場合は、猫を飼うことによって、人のペースに合わせること、自分より弱いものに対してどう接したらいいかということを学んでいるようです。

発達障害グレーゾーンで、コミュニケーションスキルが低い特性をもつ息子ですが、人や動物に優しく接することを自然に学べていることは、とても大きな意味があると思います。

お当番を決めることで責任感が芽生えた

猫にすっかり慣れたところで、家族で猫関係のお当番を決めることにしました。息子が担当するのは、猫の命に直結する、【ごはん当番】です。

忘れてしまったり、面倒くさがったりすることもあったため、「ごはんをあげないと、猫は生きていけないんだよ」ということを何度も話して、今は当たり前のように、ごはんをあげるようになっています。

発達障害・グレーゾーンの子供の中には、今見えるものしか考えられないという特性がある子供もいます。うちの息子もそういう特性をもっています。今ごはんをあげないと、猫がどうなるのか、ということが想像できないのです。

言ってすぐに改善できるものではないし、そもそも改善できるものなのかもわかりません。ただ、小さな経験をたくさん積み上げていくことで、できるようになることもたくさんあります。

今では、えさの在庫がなくなりそうになると、教えてくれるまでになりました。

生きているペットという命を飼うということは、たくさんの責任を負うことになります。ごはん当番をはじめ、小さな経験をたくさん積み上げて、責任ということを更に理解していってくれるといいなと思います。

発達障害・グレーゾーンの子供のいる家庭でペットを飼うことのリスク

発達障害グレーゾーンの息子には、猫を飼うことがプラスに働きましたが、逆のケースも考えられます。

発達障害の特性である相手の気持ちがわからないという特性が、動物が嫌がっていることがわからないということに直結してしまうことがあります。最初は威嚇しているだけの動物も、攻撃に転じることもあり、ケガをしてしまう危険もあります。

また、発達性協調運動障害の特性がある子供の中には、動物を上手に抱けない場合もあります。ペットの方が危険を感じて近寄らず、触れ合うことができないということも起こってしまうかもしれません。

感覚過敏で、動物そのものを嫌がる子供もいます。これは障害によるもののため、無理にペットを飼うと、子供にもペットにも大きなストレスになってしまいます。

ペットを飼うには、そういったリスクは知っておかなければならないポイントです。

最後に

発達障害・グレーゾーンの子供がもつ特性を見極めて、ペットを最後まで責任をもって飼える環境にあるのかも考え、もし飼える状況にあるのならば、ペットといっしょに生活するということは、プラスになる面がたくさんあります。

人間同士ではなかなか学べないことも、ペットの面倒をみるということを通して、学べることもたくさんあります。条件があえば、ペットの飼育も視野に入れてみてください。

そして、子供の発達はもちろんですが、親である私たちもペットには癒されます☆