低学年の頃は、親や先生の言うことを素直に聞き、学習面でもついていきやすく、あまりいろいろな差がでにくい時期です。
発達障害グレーゾーンの息子も、2年生までは、最初こそコミュニケーションスキルの低さが目立ったものの、人間関係も学習面も特に問題なく過ごしました。
詳しくは【発達障害グレーゾーンの子供が普通学級に通ったら~低学年編~】をご覧ください。
ところが、3年生に上がると、様々な問題がでてきました。定型発達の子供も含めた3、4年生の中学年の特徴と起こりがちな問題、発達障害グレーゾーンの息子が普通学級に通うことで起こった中学年ならではの問題点、そして私たち親がどのように対応したかなどをまとめてみます。
ギャングエイジ・中学年の特徴
低学年は、親に合わせた生活をすることが多いのですが、中学年になると友達との輪が広がり、友達に合わせた生活にシフトしていきます。
行動範囲も広がり、自転車で友達といっしょに遠くまで遊びにいったり、商業施設に子供だけで行くようになったりします。仲間意識ができ始め、いい面も悪い面も集団で行動するようになっていきます。
また、素直でかわいかった低学年と変わり!? 口ごたえをすることが多くなり、言い訳もするようになります。ただ、まだまだ嘘も言い訳もわかりやすいのが特徴でかわいい部分でもあります。
学習面においては、抽象的なことが増え始め、学習の面で差が出てくるときです。それが、よく言われる【9歳の壁】です。特に、算数ではこの中学年でのつまづきを引きずってしまっていて、4年生の算数ができない高校生のニュースが社会問題として取り上げられたこともあります。学習面では、そのくらい大切な内容が多い時期です。
中学年に起こりがちな問題
定型発達・発達障害・グレーゾーンに関わらず、中学年全体的に起こりがちな問題を挙げていきます。
まず、仲間意識からくる、仲間外れなどが出てくる点です。グループで行動するようになるため、グループに入れない友達をからかったり、悪口を言ったりすることが増えてきます。ただ、この歳でのグループはそこまで強いものではなく、日々グループのメンバーが変わっていくことも特徴です。
次に、『赤信号みんなで渡れば怖くない』のように、1人のときはやらないような悪いことも、頭ではわかっていてもグループになると調子にのってやってしまう、ということがあります。
行動範囲が広がり、なんでもできるという意識をもつようになるため、集団で自転車で暴走したり、危険なことも増えるので注意が必要な時期です。
発達障害グレーゾーンの息子が3年生で崩れた
中学年全ての子供に当てはまる特徴や起こりがちな問題を挙げてきましたが、発達障害グレーゾーンの息子にそれがどう影響したのかをご紹介します。
一言でいうと、タイトル通り、3年生のときに崩れました。
友達関係はうまくいきました。すぐに仲の良い友達ができ、その子を中心としたグループに入り、すんなりと3年生をスタートさせることができました。
ところが、いたずらをしたり、先生に口ごたえをする子供がグループの中に多く、引っ張られました。これは、集団で行動するギャングエイジの特徴でもあるのですが、発達障害グレーゾーンの息子は、より歯止めのきかない状況になることが多かったように思います。
先生も女性で優しかったこともあり、完全に舐めきってしまうような態度が3年生の2学期あたりから見られるようになりました。授業を妨害するようなことはほとんどなかったものの、宿題の字をわざと乱雑に書いたり、休み時間に教室で走り回ったり、宿題のプリントをその場で細かく切って筆箱につめていたり・・・
口ごたえをしている友達に加勢したり、友達が女の子とケンカしているのを、はやしたてたりしてもいたようです。自分からはやらないし、表に立たないのに裏でいっしょに悪さをする感じが、親としてはモヤモヤしていました。
教科書やノートに落書きが目立ったのもこの時期です。口では言わないものの、先生が見るノートなどに「ばばあ」と書いていたこともありました。
家で対処した方法
学校から連絡がくるほどではなかったのか、先生から連絡がくることはあまりなかったので、こちらから機会があるときに先生に聞いていました。
3年生では通級に通い始めていて、同じ学校内の巡回教室のため、通級の先生に様子を見てもらったりもしていました。
ただ、学校であったことを家で話をしようとすると、反発し、家でバトルになり、私が落ち込むことも多々ありました。今でも時々あります・・・
ギャングエイジの対処法は、目を離さず手を離すといいますが、問題が目の前にあるのにそんな悠長なことを言っていられないのが現実です。特に発達障害・グレーゾーンの子供はそうなってしまいがちなのかもしれません。
そこでとにかく言い続けたのが、「言われた人の気持ちを考える」こと、「授業中など全体に迷惑がかかることはしない」こと、「ケンカや悪口を止めに入れないにしても加勢をしない」ことでした。頭でわかっていてもやってしまうのがギャングエイジの特徴ということも、一応自分の頭の片隅には置いておきました。
ときにはバトルになっても、本気でぶつかってもいいと思います。「うざい!」と言われて、「うるさい!」と言い返すことがあってもいいと思います・・・
とにかく、学校との連絡を絶やさないようにし、担任の先生、通級の先生、学校の主任の先生などに相談しながら1年間過ごしました。そのように、なんとかしようとしている姿勢をみせるだけでも、学校側との関係はうまくいくことが多いです。そういう年齢なんだから仕方ない、発達障害グレーゾーンだから仕方ないで済ませないことが大切です。
わりと落ち着いていた4年生
もうあと数日で4年生が終わります。
3年生で起こった様々な問題が、4年生ではほとんど見られなくなりました。
その要因となったことが、学校と連絡をとり、放課後の友達関係や様子も通級を通して話していたため、クラス編成を考慮してもらえたことです。仲の良い友達とクラスが離れてしまって、最初は息子はしょんぼりしていましたが・・・
放課後は変わらずいっしょに遊んだりして仲のよい状態は継続していますが、学校では息子もその友達も落ち着きを取り戻しました。新しいクラスでもグループにすんなり入れ、無事に1年が過ぎました。
4年生になって大きく成長したと私が思う点は、4年生のグループにもボス的な存在の友達がいて、同じように先生に反発しているのですが、息子がそこに乗っていかなかった点です。
3年生でのことが、当時は大変でしたが、息子なりに経験値として積み上げられたのではないかと思います。当時の担任の先生には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが・・・
勉強に関しては、大きな山場となることを覚悟していた4年生でしたが、遅れることなく乗り切りました。もう4年生の単元が全て終わった今は、復習に取り組んでいます。
4年生の勉強を乗り切れたのも、ポピーを使った予習・復習を継続できたからだと思います。
最後に
いろいろ問題を起こしながらも、学校には楽しく通えたことは、息子にとってまた1つ成長できる大きなことだったと思います。
調子にのって叱られたり、学校や先生には迷惑をかけてしまったこともありましたが、友達と調子に乗れたという経験が、この友達関係を作るために重要な時期には、とても貴重な経験だったのだと今は実感しています。
高学年になれば、また違う問題がいろいろ出てくることでしょう。学校と連絡をとることを怠らず、一つ一つ解決していければと思っています。
発達障害・グレーゾーンの子供のギャングエイジに起こる問題は、家の中だけで解決しようと思ってもなかなか難しいと思います。通級の先生や学校にこまめに相談することで、日常の子供の様子もわかりますし、配慮してもらえることもあります。自分だけで解決しようとはせず、相談することが乗り超えるための重要なポイントです。
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[…] 3年生といえば、うちの発達障害グレーゾーンの息子は学校でも問題行動が目立った時期でした。詳しくは、発達障害グレーゾーンの子供が普通学級に通ったら~中学年編~をご覧ください。 […]
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