保育園は発達障害児であっても、特別クラスがあるわけではなく、別に作業療法のリハビリに通っているだけでした。
ところが、小学校に上がるとなると、普通学級に行くのか、普通学級に行きつつ通級に通うのか、支援学級に入るのか、決めなくてはなりません。
ここが夫とも、保育園とも、療育園とも、小学校とも最も時間をかけて話し合った問題でした。
発達障害児が通級に通うには、条件があった
まず、私たちが希望したのは、普通学級に通いながら、通級に週1度通う、というパターンでした。このときは、知識がなく、あまり深く考えていなかったのです。
それを、保育園に相談したら、通級の見学で小学校を紹介してくれて、1度見学に行きました。先生も明るくて、学級の雰囲気もよく、ぜひ通わせたいと思ったのですが・・・
実際に話が煮詰まってくると、小学校の『就学時健診』の他に、教育委員会の『就学相談調整会議』なるものを受けなくてはなりませんでした。そこで、通級に通えるかどうかの判断がでます。
『就学相談調整会』というのは、通級に通いたい子供たちを、小児科医や小児精神科医、小学校の支援級の先生などが、集団の中での様子を見たり、親子で面接をしたりして、通級に通うのが妥当なのかを判断するものです。
それには、ウィスク検査の結果も必要になります。
1年生のときの結果は、不許可でした。
息子が通級に通えなかった理由
決定的だったのが、ウィスク検査のIQ数値が足りなかったことでした。数値が80に満たない時点で、会議にもかけられず、支援学級をすすめられます。
また、ADHDの特徴はないものの、集団の中での様子をみても、コミュニケーション能力の低さ、理解する力のなさを指摘され、通級の道は諦めざるを得ませんでした。
この時点で、支援学級か、普通学級か、究極の二択しかなくなったのです。
結局、普通学級を選んだ理由
それから、学校に話し合いの機会をもっていただき、支援学級の見学に行きました。
発達障害に対して理解のある先生方に、少人数クラス、一人一人に合わせた学習など、条件はとてもよかったのですが、なぜか、私が息子に合わないと直感で感じました。はっきりとした理由はいまだにわかりません。何か違うと思ったのです。
その後、学校と何度も話し合い、教育委員会の先生にも出席していただき、普通学級に通いながら、週に2回放課後デイサービスに通うこと、家で勉強をできる限りみること、などで結論が出ました。
発達障害児を普通学級に通わせるときには
発達障害児を、普通学級に通わせるのには、大きな覚悟がいると思います。学級崩壊などの話もよく聞く現代では、自分の子供が学級崩壊の原因になるのでは、という不安もあると思います。
最初から決めてしまうのではなく、できる限り選択肢を広げるために、普通学級を始め、支援学級、通級、放課後デイサービスなど、たくさん見学することをおすすめします。
いろいろ見れば、どこが子供に合うのか、それが正解とは限りませんが、なんとなく雰囲気でわかることもあります。ときには、自分の直感を信じることも大切です。
そして、親も大きな覚悟を決めることです。発達障害がある以上、通常の子供たちと同じことをしていては、距離を縮めることはできません。
何が足りないのか把握して、それを少しでも埋められるように親も一緒に努力をすること、その覚悟を学校に伝えること、PTAなど協力できることは面倒くさがらず協力することも大事なポイントです。子供に責任をもつという姿勢を見せることです。
息子の通う小学校は、学校内に支援学級も併設していて、無理だと思ったら、移れるように対応すると言ってくださって、安心して入学の日を迎えることができました。4年生が終わろうとしている今も、普通学級に通っています。
学校での日々、勉強の仕方、放課後デイサービスで起こったトラブルなどは、この後の記事で書いていきたいと思います。
コメント
[…] その通級に通うためには、WISK検査の結果が必要な場合が多くあります。我が家の息子が通う小学校があるところも、必要でした。1年生から通級に通いたかったのですが、息子はWISK検査のIQの数値が足りず、通級には行けませんでした。詳しくは、【発達障害グレーゾーンの子供の小学校進学問題】をご覧ください。 […]
[…] うちの息子は、通級に行けなかったため、支援学級と普通学級で悩んだ末、普通学級に決めました。詳しくは、【発達障害グレーゾーンっ子の小学校進学問題】をご覧いただければと思います。 […]