前回、発達障害グレーゾーンの息子が中学受験を決めたこと、中学受験に向けた準備や受験に伴うリスクなどを、息子の特性の視点からご紹介させていただきました。【発達障害グレーゾーンの子どもが中学受験にチャレンジ!① ~受験しようと決めるまで~】
今回は、次のステップ、塾決めについてご紹介していきます。
発達障害グレーゾーンの子どもにとって、塾の見極めは必須!!
発達障害グレーゾーンの場合、習い事1つを取っても、簡単に決められるものは少なく、子どもの特性と併せて、その場所・関わる人などを親が見極めていくことがとても重要になります。
その見極めポイントとしては、
〇そもそも発達障害グレーゾーンに理解があるか
〇更に望めるのならば、発達障害グレーゾーンの子どもを受け入れたことがあるか
〇1クラスの人数
〇塾に通ってきている同じ学年の子ども達の雰囲気
〇授業の進め方、わからないところが出てきた場合の対処方法
塾に関して言えば、このポイントは重要になってきます。発達障害グレーゾーンの子どもにとって、以上のポイントは、どのくらい有名校に合格者を出してきたかなどの情報よりも、かなり重要です。
塾を決める前は、親が話す内容も重要!
塾を見極めるポイントをご紹介してきましたが、塾を決める際には、塾側に求めることばかりではなく、親側も覚悟して話をすることが大切です。
その後の塾とのやりとりもスムーズになるからです。
〇発達障害グレーゾーンであることを何よりも先に話す
〇子どもが持つ特性を話しておく
〇学校で集団生活に問題がある場合は、そのことも隠さずに話す
この点を話した上で、塾が受け入れ可能ということであれば、人数やクラスの雰囲気などについて質問していきます。
私は、息子のIQなどについても詳しく話し、その上で学校での生活態度や成績なども話し、受け入れていただいた塾に今通っています。
発達障害グレーゾーンの子どもと塾の相性
上で挙げた塾側と親の話は、まず子どもがいないところでして、ある程度受け入れてくれる塾を見極めてから、いよいよ子どもと塾の対面です。
息子の通う塾では、そこから体験授業にはいかず、まず塾長・私たち親子の三者面談という形をとってくれました。
なんとなく相性がよかったのか、居心地がよかったのか、息子は最初からリラックスモードで質問にはちゃんと答えたりしていました。その時点で、私は大丈夫かなと思っていたのですが、息子も塾を出るなり、「ここの塾に通いたい!」とすぐ言いました。
発達障害グレーゾーンの場合は特に、この「自ら通いたい」気持ち、「自分の意志で決める」ことが重要で、息子を見ていると、それが後から結果としてついてきていると思います。
その後1日算数と国語の体験授業に参加し、通い始めました。
勉強が楽しいというようになった!?
塾に通い始める前から、勉強の習慣は身についていて、宿題やドリルはやっていたのですが、息子から「楽しい」という言葉は聞いたことがほとんどなかったように思います。
発達障害グレーゾーンの息子は、想像することが苦手という特性を持っているからか、宿題をやらずにごまかしたり、ちょっとサボってしまおう・・・ということができません。生真面目に、やらなくてはいけないことは、それを実直に受け止めてやるのですが、楽しんでやるというよりは、やならくてはいけないからやるという感じの方が強く出ていました。
それが、塾に通い始めてしばらくすると、「楽しい」という言葉が出てくるようになってきました。
違う学校のお友達もできて、先生も楽しくて、塾に通うことが楽しいのかと思っていたのですが、わからないことがわかるようになること、既にできる問題でも違う答えの出し方があること、中学生で習うことを教えてもらって少しだけ理解できたこと、など勉強そのものが楽しいということだったようです。
勉強に対する意欲、できないことを諦めない気持ちが目に見えるようになってきました。
やはりプロの先生は、子どものやる気を引き出す技術がすごいです。
子どもが自分の意志で通いたいと思える塾に出会えたことが、今につながっていると思います。
成績は長い目で・・・
ここまでくると、勉強することが好きになり、さぞ成績もアップしたのだろうと思う方もいらっしゃるとは思うのですが・・・
実は、大幅アップとまではいっていません。
発達障害グレーゾーンの子どもにとって、自己肯定感を強めることは非常に重要なことです。ただ、塾のテストだと毎回そういうわけにもいかなくなります。
親も子ども自身も成績は結果を焦らず、長い目で見ることが大切になります。
成績などのことは、このあと別の記事でまとめてご紹介します。
塾を決める前に
発達障害グレーゾーンの子どもが中学受験にチャレンジする際、その子どもの特性にあった塾を見極めること重要性を書いてきましたが、塾を決める前に更に重要なことがあります。
それは、塾に通う前に以下のことができるようになっていることです。
〇学校の宿題は毎日必ずやっている
〇学校の宿題の他に自主勉強をする習慣が身に付いている
この2点ができていないと、場合によっては、プレッシャーとなって逆効果となることも考えられるからです。塾の宿題もかなり増えるので、学校の宿題とあわせると相当な量になります。更に中学受験となると、宿題の他にある程度自分でも勉強する必要も出てきます。
塾がプレッシャーとなって自己否定感が増してしまわないように、事前準備も大切です。
最後に
中学受験に向けた塾と言っても、様々な形の塾があります。
発達障害グレーゾーンの息子の特性に合っていたのは、『少人数の集団クラス』でした。
特性によっては『個別』が良かったり、『大人数の集団クラス』が良かったりする場合もあると思います。
親の行かせたい塾と、特性に合った塾が異なることもあるでしょう。
じっくり塾と話をして、楽しく真剣に中学受験に向けた勉強ができる塾と出会えるといいですね♪
我が家もこれからどうなっていくのか・・・ 手探りですが、途中経過を記事にしてアップしていきます。