今回は、発達障害グレーゾーンの子供に合った習い事を考えてみます。子供が楽しんで通えるもの、日々の生活に役に立つもの、そして発達障害の子供にとって、特性を生かせる習い事は能力を思い切りのばせます。
どんな特性をもっているのかを、しっかりと見極めて習い事も選べたらいいですよね。
我が家の息子は、発達性協調運動障害グレーゾーンで、そのリハビリとして〈スイミング〉が役に立ちました。詳しくは【発達障害グレーゾーンを考える~発達性協調運動障害~】をご覧いただければと思います。
スイミングはリハビリに非常に役に立ちましたが、発達障害の特性を生かすタイプのものではなかったので、こちらでは、特性を生かす方面からまとめてみます。
ロボット教室かプログラミング教室か
息子はスイミング・サッカーは幼少期からやってきてはいたのですが、その他に何かスポーツではなく、日常に生かせるような習い事を探していました。
このときに考えていたのは、公文・英会話・そろばん・ピアノなどでした。そろばんとピアノは指先のリハビリにもなるので、かなり息子にプッシュしてみたのですが、なかなかやる気にならず・・・
私が推しすぎたせいなのか、絶対にやらない!!と頑なになってしまったので、その子供の性格や発達障害の特性にもよるとは思いますが、何かこれは習わせたいと思うものがあれば、ダイレクトに推しすぎない方がいいかもしれません。
息子がやっている通信教育【ポピー】の付録で付いてくる雑誌の特集が、たまたまロボット教室でした。その特集をみて、息子が通いたいと言い始めたのが、ロボット教室でした。
ロボット教室とは
ロボット教室とは、文字通りロボットを制作する教室です。
ロボットを組み立てていくところから、学年が上がるとモーターやギアを使って動くロボットを作り、最後には自分でプログラミングしてロボットを動かすところまでいきます。
指先のトレーニングになったり、集中力が高まるというメリットがあるようで、発達障害グレーゾーンの集中力の特性を生かしつつ、指先のリハビリにもなり、ぴったりの習い事だと思います。
発達障害児・グレーゾーンの子供が苦手とすることが多い、空間認識能力や想像力も身につくようです。ロボットを組み立てたあとの達成感も自己肯定感につながりそうですね。
もし通える範囲にロボット教室があったら、無料だったり1000円程度で体験をさせてくれるところがほとんどなので、ぜひ行ってみてください。
我が家も、無料体験教室に参加しました。そのときは、クロールとバタフライができるロボットを作成しました。ロボットが動いたときの息子の嬉しそうな顔は今でもはっきりと覚えています。
プログラミング教室とは
ロボット教室と並んで、今人気急上昇中なのが、プログラミング教室です。
2020年には、小学校でプログラミングが必修科目となるため、これから必要となってくる分野です。コミュニケーションスキルなど、発達障害児・グレーゾーンの子供が苦手とする特性をもっていても、仕事して生きていける分野である可能性もあります。
プログラミングとは、自分の思い通りに動くようにコンピュータに指示を出すこと、コンピュータに決まった動作をさせるためにプログラムさせることです。
子供向けのプログラミング教室は、スクラッチを使用し、ゲームを通してプログラミングの基本概念を学ぶ教室が多いようです。
息子の通うプログラミング教室は、数年越しのカリキュラムになっていて、最終的にJAVA開発まで学ぶことができます。
結局プログラミング教室を選んだ理由
結局、ロボット教室とプログラミング教室の両方を体験した息子が選んだのは、プログラミング教室でした。
息子が選んだ理由は、ブロックを組み立てるよりも、パソコンのゲームがやりたいという単純なものでした。ただ、将来、ロボットを動かせるよりも、ゲームを作れる人になりたいという希望もあったようです。
発達性協調運動障害グレーゾーンの息子のリハビリという観点からは、ロボットの方がよかったのかもしれませんが、息子自ら選んだのと、楽しく長く続けてほしいということで、プログラミング教室に通うことにしました。
プログラミング教室に通い始めてから
プログラミング教室に通い始めて、10か月が経ちました。授業は月に2回で、息子は楽しみで仕方がないようです。 1回1時間の教室なのですが、1時間で時間通りに出てくることはまずありません。
今やっているのは、スクラッチの基礎で、簡単な部分を自分で調整してゲームを完成させます。コツを掴むと早いようで、授業の半分は作ったゲームで遊んでいるようです。
授業を毎回見ているわけではないので、実際にどの程度上達しているのかはわかりませんが、ちょうど1年目で、1つ上のクラスに上がることになりました。もともと、基礎に2年間の予定だったので、少し早めの進級です。
発達障害グレーゾーンの特性の集中力を発揮しているようで、気を散らすことなく、のめり込んでいるようですが、終了すると脳が疲れてしまい、感情の起伏が激しくなってしまうことが多々あります。プログラミングに行った日は、家ではゲームをしないようにするなどといった形で調整しています。
プログラミング教室に通い始めて、一番変わったかなと思うのが、疑問に思ったことを言葉にして先生に聞けるようになったという点です。
学校や家での日常の疑問と少し違って、プログラミングでの疑問点は調べることもできないので、先生に聞かないと絶対に解決できません。
プログラミングで言葉に出して質問するということができるようになってから、学校や通級のクラスでも、自分から質問できるようになってきたようです。人に質問できる、自分がやりたいことを話せるというのは、社会で生きていく上でとても重要なコミュニケーションスキルです。
プログラミング教室に行くことで、思わぬ成長が見られました。
自宅でロボット教室!?
プログラミング教室に楽しく通っている息子ですが、ロボット教室も気になっていたようです。
そのような頃に、家でできる『月刊ロボット学習』という月刊誌が発売されました。しばらくCMでも流れていましたよね。
それをどうしてもやりたい、というので、そのロボット学習も家でやっています。
やはり、発達性協調運動障害グレーゾーンの息子には、組み立てが難しいパーツもあり、イライラしたりもしていますが、いいリハビリになっています。毎月少しずつしかできないので、ちょうどいいペースのように見えます。
ロボット教室に通いたいけれども、近所になかったり、いきなり教室に通うのはハードルが高いということであれば、この月刊誌もおすすめです!
先月きた本は、スクラッチのプログラミングのことだったので、プログラミングもいっしょに学べそうです。
ただ、知識がないと教えるのは難しいかもしれません。我が家は、たまたま夫がロボット工学をやっていたので夫が教えていますが、私は本を見ても何のことだかさっぱりわかりません・・・
でも、子供といっしょに学んでいくのもいいですね!
最後に
ゲームが大好きなら、そのゲームを習い事としてしまうのも、一つの方法だと思います。
発達障害・グレーゾーンの子供にとって、夢中になれるものがあるということは、やはり発達にいい影響があります。このプログラミング教室に通うメリットは、夢中になりつつも、人とコミュニケーションをとらないとやっていけない、という点です。
夢中になれる習い事を通して、技術力をあげれば自己肯定感も高まりますし、自分から発信していく力も身に付きます。
ゲームにのめりこむ特性がある、と感じたらぜひプログラミングやロボット教室に通うことも選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか。
コメント
[…] 以前、【発達障害グレーソーンの子どもの特性を生かす習い事】という記事でも少し触れていますが、プログラミングロボットは家庭学習の教材の1つとしておすすめです。 […]